【提供 三毛猫さん】    エンゼルの稚魚。


by mefmef
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解剖反対!!


>> おい!知ってるか?
   昨日のカエルの解剖でアオが泣いたんだってよぉ。

金さんは子供の頃アオというあだ名で呼ばれていました。青木のアオとも取れましたが、この辺りでは青木姓は多く、クラスに青木は3人いました。それでも金さんがアオと呼ばれたのは、多分低学年の頃のアオッパナの所為だったのでしょう。

その日、金さんはカエルの解剖を直視できませんでした。

>> 先生!青木君はなんにもしません!

(始まったよ。ツゲ子のヤツ)

>> おい。青木。ちゃんとやんなきゃ駄目だよ。
   なんだ?おまえ、カエルが怖いのかぁ?

怖く有りません。

>> だったら、ちゃんとやれよ。分ったな。

ハイ。

>> せんせ~い!青木君が泣いてま~す!

(うるせぇ!ただ、涙が勝手に出てくるだけだ)

>> なんだ、なんだ。やっぱり怖いのか。
   怖いんだったら、無理しなくて良い。
   校庭で遊んでこい。

・・・

>> 他にも怖いって人いたら、無理しなくて良いぞ。

金さんは一人で教室を出ました。

放課後、金さんは海の堤防に(カエルのかいぼうぜったいはんたい)と落書きをしました。
そのあと、少し歩いた所で同級生の山田に出会いました。
金さんは落書きの事を見られたのかと、気まずいような気がしました。

>> 青木君。いいものあげる。

山田は右手をすっと差し出しました。手のひらには1センチにも満たない小さな緑のアマガエルがチョコンと正座して金さんをキョトンと見ていました。

ちっちぇえ!

金さんは思わず満面の笑みで手のひらを差し出しました。
金さんの手のひらに移ったカエルは大人しく正座をしています。

山田は金さんを覗き込んで、
やっぱり青木君はカエルが嫌いじゃなかったね。と言って花のような笑顔になりました。

金さんは山田和子ってすっげえ可愛いと初めて思いました。
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by mefmef | 2005-01-27 12:45 | おタコさん(完)