【提供 三毛猫さん】    エンゼルの稚魚。


by mefmef
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カテゴリ:おタコさん(完)( 33 )

新入り


>> う~ん。まだ、ろ過が安定してないのかな?
   水、少し替えてみたら。

イソギンチャクが段々小さくなるのに見兼ねて、ヒカルに行くと店員はそう言いました。

金さんはポリタンクの海水を一本買いました。

水槽を覘いて回るとハオコゼと書かれた水槽がありました。

ハオコゼは父親から聞いたことのある名前です。

>> 金蔵。魚をタモですくって、海草なんかが一緒になった時は
   ハオコゼに気をつけろよ。海のムカデみたいなもんだ。

海のムカデは意外と可愛く思えました。4センチくらいで、赤、茶、灰、黒のちょっと派手な迷彩柄のウロコを着ていて、コワモテのハゼって感じでした。

金さんはハオコゼを買いました。

ハオコゼ 金さんのにはあまり似てないけど、近い
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by mefmef | 2005-02-02 16:46 | おタコさん(完)

Bar マカオ の しのぶ

>> 社ッ長。 なかなか、ええ店ですやん。
   特にママが可愛いわ。

#> しのぶです。

>> わあ!しのぶやて。昔の彼女と同じ名前や。
   なんか、もしかしてワシら縁が有るんとちゃう。

#> うふふ。

>> うわあ! そのウフフ、が堪らんわ!
   上品やわ。やっぱり違うなあ、東京の女の人って。

#> 今日はどうしたの? 社長。 珍しく三人連れで。

>> あんなぁ。このタコがな。いや、カネヤンいうんやけどな。

しのぶさんは社長に聞いてるんだよ。

>> いや、そやからね。このタコがイソギンチャクに恋焦がれてまって。
   仕事、二の次になってもうて。さっきの店で懇々と説教やわ。

#> あら、イソギンチャク良いんじゃないの。わたしもお尻に一匹飼ってるのよ。

>> お尻に? 飼ってる? あは、あははは。おもろい。
   センスええわあ。ギャグが効いてる。

#> うふふ。

>> たまらん。堪りません。ステキ!
   そりゃ、キントト飼うのはええわい。
   でもな、風邪ひいた。て嘘ついてまではどないかな。
   いうことですわな、社長。

#> あら、良いんじゃない? 会社は明日も有るけど生き物の命はひとつよ。

>> いやあ、しのぶさんがそう言うんやったら。そうかも知れん。

#> わたしも昔、男の子だった頃は熱帯魚飼ってたわ。

>> 男の子? だった? えっ・・・どうゆうこと? それ。

#> あれ? 社長。 話してなかったの? お・か・ま。

>> なんや。 気ッ色悪ぅ~。 オカマ?

#> まあ! デリカシーがないのね。

>> そんな。 デリカシーも糞もへったくれもあるかい。

#> まあ、お下品!

>> 下品? そんなことオカマに言われたないなあ。

#> わたし、こちらのナイーブなお客さんのほうがタイプね。

>> おお、そりゃあええこっちゃあ。
   あなたがイソギンチャク好きゆうたからオカマ記念日かあ?
   飲んだる。死ぬ気で飲んだる。
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by mefmef | 2005-02-01 12:55 | おタコさん(完)

パーッと行こか!

>> カネヤン居てるぅ?

おらん。

>> なんや、ビックリしたわあ。居てるやんか。

・・・

>> あんなぁ、社長が飲みに連れてったるゆうて。行こ。行こ!

行かん。

>> なんやあ、それ! 只やで。只!

イソギンチャクのご飯買いに行かなきゃ。

>> そんなもん、ええやん。一日くらい食べへんでも死にゃあせんちゅうとんねん。

ずーと食べてない。この二週間ぜんぜん食べてない。

>> なに言うとんねん。イソギンチャクさんは修行中やで、きっと。
   偉い坊さんが断食の修行を、こいつにさせてんねん。

・・・

>> 修行の邪魔したらバチがあたる。そ~っとしとけ。行こう。

・・・

>> あら、ほんま痩せてきたな。ひとまわりちっちゃなってるわ。

タマもそう思うか?

>> まあ、カネヤンも気ぃつめたら体に毒やわ。

行くか。

>> 行こ。行こ! パーッと! 只や! 只より安い物は無い!
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by mefmef | 2005-01-31 11:39 | おタコさん(完)

関西人 玉田


>> カネヤン居てるぅ?

おらん。

>> なんや、ビックリしたわあ。居てるやんか。

・・・

>> ほな、これはだれかなあ?

俺は金蔵だ。カネヤンは野球の選手だろう。

>> またまた。カネヤンは野球の選手やて。
   金田も金本も金太郎も金蔵も同じ金やんか。
 
なにゴチャゴチャぬかしとんねん。

>> お。カネヤン大阪弁、うもなったなぁ。

やかましい。

>> あんなっ、社長がな、
   カネヤンが風邪で会社休むのはおかしい、見て来い言うて。

俺だって風邪ぐらいひくよ。馬鹿にしてんのか?

>> まあそれはどうでも良いねん。
   あんなっ、旨い関西うどんの店見つけたんやわ。

・・・

>> 喰い行かへん?

行かん。

>> そっけないなあ。ダシが効いててごっつう旨いねんで。

酒の時間だし。

>> あれ?酒とうどんピッタシやんか。

そんなもん肴になるか。

>> はれ、かわいいキントト!
   カネヤンこれどおしたん?釣ったんかあ?

あほか。

>> なんや、これ。ハハハ!金蔵トロピカルランドやて。
   ハハハアハハ。笑かしよんなあ。
   トロピカルランドかあ、こらぁ負けた。

・・・

>> そらあ、トロピカルやわなあ。
   赤い縞々に、金色のトトに、薄ピンクのイソギンチャク。

タマ うどん食べに行こう!

>> あれえ、気ぃ変わったんかあ?ほな・・・、行こ!行こ!



(ガラガラ)

>> おーい、ワシうどん定食な! カネヤンはうどんと酒か?

たぬきうどんで良いや。

>> ははは、たぬきうどん? たぬきは蕎麦に決まったるでぇ。

蕎麦で良いよ。



うどん定食とたぬきが出てきました。

>> うわぁ!久しぶりやなぁ。うどん定食。

なんだそれ。それがうどん定食か? かけうどんに、ご飯に、太巻き。
関西人の趣味は良くわからんねえ。
ご飯をおかずに、ご飯たべて、味噌汁がわりに、おかゆ啜ってるみたいなもんじゃん。

>> だからぁ、関東人はカッコツケ言われまんねん。
   これが、最高!

金さんは出てきたキツネ蕎麦を頭をかしげながら黙って食べました。
(これがたぬきかあ?)

>> ところで、カネヤン、最近おとなしいなあ。
   なんかあったん?

タマと一緒だと失語症になっちゃうんだよね。

>> またまた、うまいこと言うて。
   何か問題があるんなら、この玉田が聞きまんがな。

実はね・・・・、イソギンチャクがご飯、食べないんだ。

>> ガばぎゃば、ごほん、ぅげっへん!!!!

玉田の咽喉を、うどんと、ごはんと、太巻きの津波が逆流しました。

勿論、津波の残骸はそこかしこに散らばり放題。

なんとおぞましい。
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by mefmef | 2005-01-28 14:20 | おタコさん(完)
トロピカルランドは営業開始から無事1週間が過ぎました。

餌は魚には缶にはいったフレーク状(パイ生地のケーキやお菓子をガバッとかぶりつくとヒザの上にこぼれるクズと言うか、日に焼けてベロ~ンと剥けた皮を、ダンボールに丁寧に張って、日向で3日間干してパリパリにした形状)の物を、イソギンチャクには刺身を小さく刻んだものを与えていました。

金さんがフレークをひとつまみ水槽に振り入れるとパイロットが飛んできます。いや泳いできます。か?

バシャバシャ、パクパク、ギュィ~ンパクパク、バシャバシャパクパク、パクパク。

いつもの事ながら金さんは呆気にとられます。

海面の騒動に気がついたクマノミが

フニャフニャというかフニャリンフニャリンと中層までやってきて、これもパクパクと元気に食べます。

最後に割り箸で刺身のこま切れを一掴み食指の上にばら撒きます。

イソギンチャクは大きな口をガバッと開いてパクパクと食べません。
いつまでも髪飾りのようにのっかったままで、微動だにしません。

金さんはいつもながら首を傾げます。そして、

こいつはどうやって海で生きていってるんだろう。と小さく呟きます。

ずぅ~っと見ているとクマノミが帰還してきて髪飾りをパクッと食べます。

グァワ~ン!と金さんの頭の中で鐘が鳴りました。
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by mefmef | 2005-01-28 11:39 | おタコさん(完)

解剖反対!!


>> おい!知ってるか?
   昨日のカエルの解剖でアオが泣いたんだってよぉ。

金さんは子供の頃アオというあだ名で呼ばれていました。青木のアオとも取れましたが、この辺りでは青木姓は多く、クラスに青木は3人いました。それでも金さんがアオと呼ばれたのは、多分低学年の頃のアオッパナの所為だったのでしょう。

その日、金さんはカエルの解剖を直視できませんでした。

>> 先生!青木君はなんにもしません!

(始まったよ。ツゲ子のヤツ)

>> おい。青木。ちゃんとやんなきゃ駄目だよ。
   なんだ?おまえ、カエルが怖いのかぁ?

怖く有りません。

>> だったら、ちゃんとやれよ。分ったな。

ハイ。

>> せんせ~い!青木君が泣いてま~す!

(うるせぇ!ただ、涙が勝手に出てくるだけだ)

>> なんだ、なんだ。やっぱり怖いのか。
   怖いんだったら、無理しなくて良い。
   校庭で遊んでこい。

・・・

>> 他にも怖いって人いたら、無理しなくて良いぞ。

金さんは一人で教室を出ました。

放課後、金さんは海の堤防に(カエルのかいぼうぜったいはんたい)と落書きをしました。
そのあと、少し歩いた所で同級生の山田に出会いました。
金さんは落書きの事を見られたのかと、気まずいような気がしました。

>> 青木君。いいものあげる。

山田は右手をすっと差し出しました。手のひらには1センチにも満たない小さな緑のアマガエルがチョコンと正座して金さんをキョトンと見ていました。

ちっちぇえ!

金さんは思わず満面の笑みで手のひらを差し出しました。
金さんの手のひらに移ったカエルは大人しく正座をしています。

山田は金さんを覗き込んで、
やっぱり青木君はカエルが嫌いじゃなかったね。と言って花のような笑顔になりました。

金さんは山田和子ってすっげえ可愛いと初めて思いました。
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by mefmef | 2005-01-27 12:45 | おタコさん(完)

金さんの過去の過去


金さんは遠い空間をぼんやりと見上げていました。

>> 金ちゃん。何よう。黙ってられると気味が悪いわ。

いやね、久々に和ちゃんと話したら昔のこと思い出しちゃって。

>> そういやあ、そうね。金ちゃんとは小学校から
   一緒だもんね。懐かしいな。
   
・・・

>> ねえねえ、憶えてる?アマガエル?
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by mefmef | 2005-01-27 11:12 | おタコさん(完)

パイロットフィッシュ


金さんの飼い始めたパイロットフィッシュは

c0034174_22334237.jpg

ダイビングサービス海@くわだ康正&美樹
http://homepage1.nifty.com/diving-umi/
DZY00653@nifty.com
                    【提供】

 コガネシマアジ (別の写真がここから見れます) 

という魚の幼魚らしいことが分りました。
幼魚のうちは大型魚の口先やまわりを泳ぐ可愛い金色に輝く魚ですが、
成魚はなんと1.2メートルにもなるのだそうです。

とんでもない魚を飼い始めたものです。

熱帯魚の世界ではパイロットフィッシュといえばアカヒレやメダカのことですが・・・
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by mefmef | 2005-01-26 13:01 | おタコさん(完)

赤ちょうちんはお好き?

>> キャハッハハァ。聞いたか。おい、母ちゃん。
   金蔵はよう、イソギンチャク飼ってるんだってよう。
   イッヒッヒ!世の中にそんな物好きがいるもんかよぅ!
   ハッハッハ。こいつはいいや。キャハッハ!死ぬ~ぅ!

休日で真鶴に帰った金さんが、夕食の席でトロピカルランドの話をすると、父親は身もだえして笑いました。

>> おい!金蔵。どこへ行くんだ?

飲んでくる。

金さんは赤提灯に向かいました、なんでも、母親が入院して仕方なく同級生が店をやっていると聞いていいたからです。

>> あれ、金ちゃん。

いや、母ちゃん大変なんだって?

>> うん、あまり旨いもんばっかり喰ってるから糖尿患って、ははは、
   ちょっと長くなりそうだから。


金さんはカウンタに腰掛けました。


和ちゃんも大変だな。

>> わたしみたいな可愛い子が赤提灯やってっからね。
   悪い虫がゾロゾロやってきてね。
   殺虫剤撒くのが大変だわ。ははは!



金さんは、また笑われるかと思いながらトロピカルランドの話をしました。



>> イソギンチャクとクマノミかあ、可愛いだろうなあ。
   
わたしも飼ってみたい。 和さんは花のような笑顔で言いました。
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by mefmef | 2005-01-25 11:35 | おタコさん(完)
金さんがほろ酔い気分で帰ってくると、水槽の水はかなり透き通っていました。

>> はい、和ちゃんおいで。新居でちゅよ。

金さんはイソギンチャクの袋を切りました。イソギンチャクは落下傘が舞い落ちるようにフワフワと落ちていって、右の奥隅にちゃんと上向きに着地しました。

>> おじょうじゅ。おじょうじゅ!

続いてクマノミの袋を切りました。

>> はい、赤ハゼちゃん。お家にどうぞ。

クマノミはクネクネと泳ぎ始め、2,3週すると、イソギンチャクに吸い寄せられていきました。

>> おりこうでちゅねえ。

最後にパイロットフィッシュの袋を開けました。

>> 大政くん。行けえっ!

赤提灯で金さんは魚の名前をあれこれ考えていました。パイロットフィッシュは常さんのヒラマサに負けないように大政と名付けたのでした。
大政はまるで大海を泳ぐマグロのようにビュンビュンと泳いでいます。

>> ははは!本当にヒラマサより凄えや。

金さんはポケットからラップの小さな包みを取り出しました。中には小さく刻んだイカの切り身が入っています。

>> はい!皆さん!お食事タイムですよん。

割り箸でイカを摘んで、水の中をかき回すと、漂う白い小さな実に大政が一度だけ食いつきました。赤ハゼは目の前に餌があっても知らん振りをしています。和ちゃんの食指の上にはイカの白身がお飾りのように乗ったまま動く気配がありませんでした。
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by mefmef | 2005-01-21 10:14 | おタコさん(完)